建築部会MTG 2025/11/8
- 沖本倶楽部
- 3 日前
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国の登録有形文化財に登録いただいてから4年経過しましたが、まだまだ課題のつきない沖本家住宅。今回、建築について初心者の私たちを手厚くサポート下さる先生方にお集まりいただき、修繕の必要な箇所を点検致しました。

橘田先生、志岐先生、中野さんは沖本家住宅の文化財登録調査の中心人物であり、沖本家住宅調査報告書をともに執筆いただいた方々です。
このメンバーに加えて、修理工事を請け負って下さる松村工務店さんにもお集まりいただき、以下の修繕を検討することとなりました。
①洋館裏側の窓枠
白いパテで窓ガラスが固定されていたのですが、劣化してはがれてきています。お庭から見える洋館表側の窓枠は、カフェ開店前に塗りなおしたり、パテを木枠にかえて抑えなおしたり修繕をしておりましたが、こちらはまま手つかずでした。一部、窓ガラスがずれてしまっている箇所があり、緊急を要します。
②洋館表側の窓枠
こちらは、窓枠を塗りなおして、窓ガラスを抑えるパテを木枠にかえる形で、2020年に修繕を施しているのですが、パテ代わりの木枠が外れてきてしまっており、抑えなおしが必要となっています。
③洋館内、厨房前廊下の欠損
厨房前の廊下の、フローリングの板が欠けて、水がしみこみやすい状態となってしまっています。応急的にパテで埋める修繕を行う予定です。
④ミニテーブルの天板の欠損
このミニテーブルは、洋館建築の際に、川崎忍が合わせて設計した家具の1つです。
そのような貴重な家具ではありますが、カフェで配膳台として使用しておりました。
そんな中、徐々に水分を吸って天板が浮いてきてしまい、気づいたときにはこの姿に…。
自然な経年劣化とは異なり、③、④はこの家を使っていることで生じてきてしまった破損。
活用しながらも、永く姿を保っていけるようにより工夫が必要だと改めて、考えさせられました。このテーブルも③のフローリングと同様にパテで欠損部分を覆う予定です。PVCの透明シートを敷いた状態で、カフェでの使用を継続しています。
以上の内容で、見積もりを確認して、順次修繕を行っていく予定です。
また、点検とは別に、今回集まった理由があります。
それが、こちら、川崎忍が自ら設計した自邸の門扉です。
川崎邸は残念ながら今年の夏に取り壊すこととなり、その際に名残を残すために、門扉を沖本家住宅へ運んできました。
コンクリートから切り離す時に、門扉としての機能は失ってしまったため、モニュメントとして、沖本家住宅の敷地のどこかへ設置を予定しております。
門扉は現在ピンク色ですが、これは自邸が改装された時に塗りなおされた色で、もともとおは白色だったとのことです。
年内に、このピンク色を落として、白に塗り替える作業を進めます!
設置作業は年を越してからになると思います。
また近況報告して参りますのでお楽しみに!
















